ガイドライン・提言

 

2020年6月11日
2021年4月14日更新

乳幼児のマスク着用の考え方

要旨

乳幼児のマスク着用には危険があります。特に2歳未満の子どもでは、気をつけましょう。

 乳幼児は、自ら息苦しさや体調不良を訴えることが難しく、自分でマスクを外すことも困難です。また、正しくマスクを着用することが難しいため、感染の広がりを予防する効果はあまり期待できません。むしろ、次のようなマスクによる危険性が考えられます。

・呼吸が苦しくなり、窒息の危険がある。
・嘔吐した場合にも、窒息する可能性がある。
・熱がこもり、熱中症のリスクが高まる。
・顔色、呼吸の状態など体調異変の発見が遅れる。

 特に、2歳未満の子どもではこのような危険性が高まると考えます。

 子どもがマスクを着用する場合は、いかなる年齢であっても、保護者や周りの大人が注意することが必要です。感染の広がりの予防はマスク着用だけではありません。保護者とともに集団との3密(密閉、密集、密接)を避け、人との距離(ソーシャル・ディスタンス)を保つことも大切です。

 ベビー用等小さいマスクの型紙紹介、販売等がなされていますが、乳幼児へのマスク着用にはマスクの大きさにかかわらず上記の危険性があります。十分に留意しましよう。

参考:
米国疾病予防管理センター(CDC):赤ちゃんや2歳未満の子どもには、窒息のおそれがあるため、顔を覆う布(マスク)を使用しないでください。
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/faq.html?CDC_AA_refVal=https%3A%2F%2Fwww.cdc.gov%2Fcoronavirus%2F2019-ncov%2Fprepare%2Ffaq.html#COVID-19-and-Children

米国小児科学会 (AAP):2歳未満の子どもには顔を覆う布(マスク)を使用しないでください。
https://www.healthychildren.org/English/health-issues/conditions/chest-lungs/Pages/Cloth-Face-Coverings-for-Children-During-COVID-19.aspx

ページの先頭へ戻る